噛み合わせ治療、新神戸歯科|藤井佳朗 — アマルガムに含有される水銀が関与したと思われる皮膚疾患について

院長藤井佳朗

院長紹介
藤井佳朗日本医用歯科機器学会理事
噛み合わせと全身との関連
を考える会顧問
日本歯科東洋医学会
日本歯科保存学会など、
参加学会多数。
■著書■歯科からの逆襲
咬合のマジック など

歯科からの逆襲

学会発表

過去の学会発表をご紹介します。

アマルガムに含有される水銀が関与したと思われる皮膚疾患について

【目的】
近年、アトピー性皮膚炎を中心に、難治性皮膚疾患が増加し、歯科用金属によりアレルギーの関与が疑われる報告も増加してきている。歯科用金属のなかでもア マルガムは、含有される水銀のアレルギーや毒性が注目されており、ヨーロッパを中心にそれが無機であっても身体に対する有害性が指摘されている。今回は、 アマルガムに含有される水銀が関与したと思われる難治性皮膚疾患の治療を経験したので報告する。

 

【方法】
一般医科で十分な効果が得られないまたは期待できないと思われる難治性皮膚疾患を主訴に来院した患者3名(アトピー性皮膚炎2名、尋常性乾癬1名)に対し、アマルガムを除去し、金合金やグラスアイオノマーセメントに置換し、臨床症状の変化を観察検討した。

 

【治療】
下顎左右移動を阻害している要因を上顎左側第2臼歯頬側咬頭内斜面と判断し、当部位の削去を実施。オーバーバイト状態を緩和した。

 

【結果と考察】
3名とも臨床症状の改善を経験した。歯科治療による作用機序は不明な点が多いが、こうした難治性皮膚疾患の発症機序に歯科領域が関与している可能性があ る。演者は、皮膚疾患患者が来院した場合、歯科で対応できるのは、歯科材料とくに金属の不適、口腔内の炎症の波及、咬合不全の3とおりと考えている。今回 は、そのうち歯科用アマルガムの関与すると思われる症例をこれまで3例経験したので報告した。今後、各種検査を実施することにより医学的根拠を明確にし、 作用機序などを検討する必要があると思われる。

 

【結論】
難治性皮膚疾患に対して、口腔内に装着された歯科材料、とくにアマルガムの関与の疑われる3症例を経験した。アマルガムに含有される水銀は、その毒性が知られており、このまま歯科保険材料として使用を継続してよいものか慎重なる検討が必要と思われる。

 

 

1997年11月7日
第15回:日本歯科東洋医学会学術大会
会場:江戸東京博物館
藤井歯科(名古屋市)
吉川病院(春日井市)
藤井 佳朗


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