噛み合わせ治療、新神戸歯科|藤井佳朗 — 慢性関節リウマチ患者に対する一本の歯冠補綴の意義

院長藤井佳朗

院長紹介
藤井佳朗日本医用歯科機器学会理事
噛み合わせと全身との関連
を考える会顧問
日本歯科東洋医学会
日本歯科保存学会など、
参加学会多数。
■著書■歯科からの逆襲
咬合のマジック など

歯科からの逆襲

学会発表

過去の学会発表をご紹介します。

慢性関節リウマチ患者に対する一本の歯冠補綴の意義

【目的】
近年、咬合と全身との関わりが注目され、不定愁訴を中心に、歯科領域からの治療報告が増加している。歯科のおける全身症状への対応は、これまでに医学とは 視点を異にしており、これまで難治性疾患と思われてきた疾患に対しても有効な例があることが示唆され、歯科医療の将来に期待がもたれる。そこで今回は、自 己免疫疾患で比較的罹患者が多いにもかかわらず、十分な治療法が確立されていない慢性関節リウマチに対する歯科治験のうち、一本の歯冠修復が有効であった 症例を報告したい。

 

【方法】
長期間に及ぶ慢性関節リウマチ患者で、歯科における本疾患の治療を希望した患者のうち、現咬合位と生理的咬合位との間に差異が少なく、一本の歯冠補綴物で生理的咬合位に近付けることができると判定された患者3名に対して、その効果を検討した。

 

【結果と考察】
慢性関節リウマチに対する歯科治療効果は、その有効性が高く、歯科領域と本疾患との密接な関係が示唆されるが、未だ一般には認識されていないのが事実であ ろう。しかしながら、これまでオコナッタ一本の歯牙の歯冠補綴処置が、すべての患者のADL向上に役立ったことから、副作用や患者の肉体的負担の少ない歯 科治療の普及は意味のあることと思われる。また、わずか一本の歯牙の支持する咬合が全身に対して大きく影響することから、日常診療における歯冠修復、補綴 処置には細心の注意を払う必要があると思われた。ただし、その作用機序はやはり不明確な点が多く、その解明が望まれる。

 

【結論】
咬合と全身機能には密接な関係があるが、慢性関節リウマチに対する歯冠補綴処置もADL向上に有効なことがあり、スプリント治療なども含め、歯科治療の有効性をアピールする必要があると思われた。

 

1996年11月30日日
第49回 愛知学院大学歯学会
会場:愛知学院大学歯学部基礎教育研究棟
吉川病院 藤井佳朗


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