噛み合わせ治療、新神戸歯科|藤井佳朗 — 漢方における虚実と薬味との関係について

院長藤井佳朗

院長紹介
藤井佳朗日本医用歯科機器学会理事
噛み合わせと全身との関連
を考える会顧問
日本歯科東洋医学会
日本歯科保存学会など、
参加学会多数。
■著書■歯科からの逆襲
咬合のマジック など

歯科からの逆襲

学会発表

過去の学会発表をご紹介します。

漢方における虚実と薬味との関係について

(目的)
漢方薬応用に際しては、患者の“証”を判断し、証に応じた漢方(漢方処方)を適用するとういう原則がある。その際、虚実の判定は重要で、実証患者向きの漢 方(以下実証の漢方)を虚証患者に投与した場合には、副作用発現の可能性があり、虚証患者向きの漢方(以下虚証の漢方)を実証患者に投与しても効果は少な いとされている。患者の虚実判定が困難な場合は副作用発現を考慮し虚証の漢方から適用するのが一般的である。漢方構成成分は薬味と呼ばれ、各薬味の組み合 わせや構成比率の変化により薬効も変化する。今回は実証漢方、虚証漢方における各構成薬味の同一証内における出現頻度を計算し、虚実各証と構成薬味との特 徴を検討したので報告する。

 

(方法)
ツムラ漢方製剤エキス顆粒(医療用)総合カタログを参照し、実証の漢方31方、虚方の漢方48方を選択した。実証の漢方は「実証」「体力がある」「体力が 中等度以上」などの表現、虚方の漢方は「虚方」「体力がなく」「体力が中等度以下」「体力が弱く」などの表現を選択基準とした。各漢方の薬味構成を調べ、 各薬味が同一証漢方に修験する頻度を計算した。各薬味のうち反対証に比べ頻度が3倍以上の場合、その薬味をその証に特徴的な薬味とした。なお実証、虚証共 に出現頻度が15%以下の薬味は除外した。

 

(結果と結論)
実証漢方に特徴的や薬味は、黄今、大黄、麻黄、石膏、芒硝、枳実、杏仁、黄連、虚証は、人参、茯苓、乾姜、黄耆であった。虚実には患者の全身的虚実、部分 的虚実、臓腑の虚実などがありさらに相対的表現である。実際の治療に際しては患者と漢方の虚実を合わせなければならないので、常に漢方の虚実を把握してお くことが重要である。証判定に関しては虚実の他、陰陽、寒熱、表裏など多くの判定基準が重要であり、これらを総合的に診断しなければならないが、本研究結 果は漢方の虚実判定の際に参考になると思われた。

 

 

1991年6月6日
第38回 愛知学院大学歯学会
会場:愛知学院大学歯学部基礎教育研究棟
良匠会スポーツ歯学研究所 朝野歯科医院 藤井 佳朗


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